大包平:日本刀の歴史と魅力を徹底解説
1. 大包平とは何か?
大包平は、12世紀に作られたとされる日本刀(太刀)です。東京国立博物館が所蔵しており、現存する全ての日本刀の中でも最高傑作の一つとして知られています。この日本刀は、国宝に指定されています。
2. 大包平の歴史的背景
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大包平は、古備前派の刀工・包平によって作られた太刀です。包平という刀工は複数人いたとされ、大包平は時代が下った包平の作品であるとされています。大包平は、修験宗の神社に奉納されていたという伝説や、大山祇神社に奉納されていたという言い伝えがあります。
3. 大包平の特徴と作風
大包平の刀身は、刃長89.2センチメートル、反り3.5センチメートル、元幅3.7センチメートルです。鎬造(しのぎづくり)、庵棟(いおりむね)という造り込みです。刀身は幅広く、重ね(刀身の厚み)は薄く、腰反りが高く、切先は猪首(いくび)となります。地鉄は小板目肌が約(つ)み、地沸(じにえ)つき、地景(ちけい)しきりに入り、淡く乱れ映り立つとされています。
4. 大包平の現存状況と展示場所
大包平は長らく池田家に伝来していましたが、1967年に文部省(当時)が6,500万円で買い上げ、以後は東京国立博物館に収蔵されています。現在も東京国立博物館で展示されており、多くの人々がその美しさを鑑賞することができます。
5. 大包平にまつわる逸話と伝説
大包平には多くの逸話と伝説が存在します。例えば、江戸時代に岡山藩主の池田光政が無駄に刀剣を購入することを諫める熊沢蕃山に懇願して入手したという逸話があります。また、池田家では具足始の儀式の際に着用する具足と共に大包平を毎年飾っていたと記録に残っています。
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